【企業研修Vol.6】昨今の企業研修のトレンドと背景、取り入れるメリットを解説

企業研修にはトレンドがあります。トレンドを掴み、適切な研修を実施することは非常に有効です。そこで本記事では、企業研修のトレンドやトレンドが生まれた背景、企業研修にトレンドを取り入れるメリットデメリットなどを解説します。企業研修を実施しようか検討している人はぜひ参考にしてみてください。

企業研修にはトレンドがある

ファッションにトレンドがあるように、企業研修にもトレンドがあります。2023年は、コロナによって働き方が大きく変わりました。従来の研修では、皆一律に実績的なスキルを習得するような研修が多かったのですが、最近は参加者ひとり一人に合わせた研修が行われることが増えています。

企業研修のテーマのトレンド

昨今の企業研修のテーマのトレンドを4つ紹介します。

  • マネジメント研修
  • ハラスメント研修
  • ロジカルシンキング研修
  • コミュニケーション研修

下記では、それぞれの研修テーマについて解説します。

マネジメント研修

マネジメント研修では、目標達成に向けて部下やチームをまとめるマネジメント力を養成するための研修です。マネジメント力を習得することで、リーダーシップのスキルも同時に向上します。

具体的には、適切な情報の共有やフィードバックの提供、進捗管理などを通して、チーム内のコミュニケーションの質を高めることができます。

ハラスメント研修

近年、ハラスメント研修の重要性がますます高まっています。社会の多様化に伴い、さまざまな形態のハラスメントが問題視されており、それに対応するための研修内容が求められています。従業員がハラスメントの種類やその対処方法を学ぶことで、職場内でのトラブルを未然に防ぐことができます。

従業員がハラスメントの深刻さや他者への影響を理解し、相手を尊重する態度を身につけることで、より良い職場環境を築くことができます。ハラスメント研修は、企業の社会的責任を果たすためにも重要な取り組みであり、積極的に導入していきましょう。

ロジカルシンキング研修

ロジカルシンキング研修は、ロジックに基づいて結論を導き出す方法を学ぶ研修です。ロジカルシンキング研修は、問題解決や意思決定の質を飛躍的に向上させます。情報を整理し、論理的に考えることで、業務の効率性を高めることができます。

また、組織内のコミュニケーションや効率性を向上させるためにも効果的です。ロジカルシンキングを身につけることで、メンバー間の意見の食い違いを減らし、円滑なコミュニケーションを図ることができます。

コミュニケーション研修

コミュニケーション研修は、円滑な関係を築くために必要な研修です。人同士で仕事をする限り、必要な研修です。コミュニケーション研修では、主に相手の意図やニーズを理解し、適切な言葉や表現を使って伝える方法を学習します。

相手のニーズを理解するためには、聴く力や質問のスキルを磨きましょう。相手に適切に伝えるためには、語彙力や表現力を磨くことが重要です。円滑なコミュニケーションによって、ビジネス上の成果を上げることに繋がります。

企業研修の学習法のトレンド

企業研修の学習法のトレンドについて2つ紹介します。

  • 学習方法1:マイクロラーニング
  • 学習方法2:ブレンディッドラーニング

下記では、それぞれの学習法について解説します。

学習方法1:マイクロラーニング

マイクロラーニングは、非常に短時間で行う学習方法です。1回3分や5分で学習を終えます。パソコンだけではなく、スマートフォンやタブレットなどのデバイスを利用することで、いつでもどこでも学習が可能です。

マイクロラーニングは、深く学習するためではなく、復習や見返しとしての反復型の学習に向いています。

学習方法2:ブレンディッドラーニング

ブレンディッドラーニングは、オンライン学習とオフライン学習、インプットとアウトプットなど、さまざまな学び方をブレンドさせた学習方法です。それぞれの学習方法の利点や欠点を理解し、利点を伸ばし、欠点をカバーし合うようにブレンドします。

企業研修のトレンドの背景

昨今の企業研修のトレンドが生まれた要因となっている背景を7つ紹介します。

  • リスキリング
  • ウェルビーイング
  • DX人材
  • グローバル人材
  • リモートワーク
  • 心理的安全性
  • 多様性

下記では、それぞれの背景について解説します。

リスキリング

リスキリングとは、従業員のスキルを見直し、昨今の市場のニーズに適応するべく、新しいスキルを習得することです。昨今、IT技術の急速な発展により、従来のスキルが陳腐化してしまう可能性があります。顧客に提供する価値を高めるためには、最新の知識や技術に精通していることが求められます。

さらに、組織の成長や変革に伴い、従業員の役割や業務内容が変わることがあります。新しいプロジェクトや部門が設立される場合、それに対応するためのスキルを身につける必要があります。組織の変化に対応するためには、柔軟性を持ち、新たなスキルを積極的に学ぶ姿勢が重要です。

参考:リクルートワークス研究所:リスキリングとは

ウェルビーイング

ウェルビーイングは、従業員の健康と幸福を重視する考え方です。企業にとっては、従業員の生産性向上や離職率の低下につながるため、重要な要素となっています。最近では、ストレスやメンタルヘルスの問題が社会的な課題となっており、企業も従業員のウェルビーイングを重視する必要性を感じています。

ウェルビーイングの取り組みは、従業員のモチベーションやエンゲージメントを高める効果があります。ウェルビーイングを向上させることによって、従業員はより生産的に働くことができ、企業の競争力向上にも寄与します。従業員の健康と幸福を考えることで、企業と従業員の双方にとってメリットがあると言えます。

DX人材

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用して、人々の生活をより良いものに変化させることを指します。昨今、ビジネスの効率化やイノベーションの推進において、DX人材は非常に重要な役割を果たします。

組織の成長に貢献するために、新しいテクノロジーやデジタルツールを積極的に活用し、ビジネスプロセスを改善することができます。DX人材は、組織のデジタル化をリードし、競争力を高めるために不可欠な存在です。

グローバル人材

現在、企業が海外展開を行う際には、その国や地域の文化やビジネス環境に対応できる人材が必要とされています。グローバル化の進展により、異文化コミュニケーション能力が求められるため、言語や文化の違いを理解し、円滑なコミュニケーションができる人材が重要とされています。

また、グローバルな視点を持ち、国際的なビジネスに対応できる戦略的な思考力を持った人材も求められています。これらの要素を備えた人材が企業の海外展開において成功するためには不可欠です。

リモートワーク

新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの企業や組織がリモートワークを導入しました。リモートワークによって、従業員が自宅で働く機会が増えました。それによって、感染リスクを最小限に抑えるだけでなく、交通渋滞や通勤時間のストレスの軽減にもつながっています。

オンラインでのコミュニケーションも普及しています。ビデオ会議やチャットツールを使用することで、遠隔地にいる同僚やクライアントとも円滑にコミュニケーションを取ることが可能です。

従業員の柔軟な働き方やワークライフバランスの重視が求められるようになりました。リモートワークの導入により、従業員は自分のペースで仕事を進めることができ、家族や趣味との時間を大切にできます。

心理的安全性

心理的安全性とは、従業員が自分の意見やアイデアを自由に表現できる環境を指します。従業員がミスや失敗を恐れずに新しいことに挑戦できる環境づくりが重要視されています。心理的安全性が高い組織では、従業員同士の信頼関係が築かれ、コミュニケーションが円滑にかつ活発に行われます。

従業員はお互いをサポートし合い、意見やアイデアを共有することで、組織全体の成長が促進されます。また、ミスや失敗を恐れずに挑戦することができるため、新しいアイデアや方法を試すことができ、結果的に組織のイノベーションにつながります。

多様性

現代の社会はますます多様化しており、その中で多様性は社会的なテーマになっています。異なるバックグラウンドや経験を持つ人々が集まることで、さまざまな視点やアイデアが生まれます。これにより、創造性やイノベーションが促進され、新しい価値や解決策が生まれる可能性が高まります。

多様な人々が集まることで、市場のニーズに対応する能力も向上します。多様性は社会や企業の進化において不可欠な要素であり、ますます重要性が高まっているのです。

企業研修でトレンドを取り入れるメリット

企業研修でトレンドを取り入れるメリットを4つ紹介します。

  • 最新の情報とスキルの向上
  • モチベーションの向上
  • チームの結束力の向上
  • イノベーションの促進

下記では、それぞれのメリットについて解説します。

最新の情報とスキルの向上

企業研修にトレンドを取り入れる1つ目のメリットは、最新の情報を獲得したり、スキルの向上に繋がることです。市場のニーズや顧客の要求は常に変化しているため、最新のトレンドに対応することで他社との差別化を図ることができます。

モチベーションの向上

企業研修にトレンドを取り入れる2つ目のメリットは、従業員のモチベーションの向上に繋がることです。トレンドを取り入れることは、従業員の興味や関心を引きつけるために非常に効果的です。トレンドは常に変化しているため、新鮮な情報を提供できます。昨今の流行りに敏感な人は特にモチベーションの向上が期待できることでしょう。

チームの結束力の向上

企業研修にトレンドを取り入れる3つ目のメリットは、チームの結束力の向上に繋がることです。新しいトレンドを取り入れることで、チームメンバーは新しいアイデアや方法に触れることができ、積極的に互いに情報共有ができます。

トレンドを取り入れることで、チーム内のコミュニケーションが活発化し、メンバー同士の意見交換の時間も増えることでしょう。活発な意見交換がなされる過程で、協力関係が深まり、チーム全体の結束力が向上します。

イノベーションの促進

企業研修にトレンドを取り入れる4つ目のメリットは、イノベーションの促進に繋がることです。トレンドは、市場の動向や顧客のニーズを反映しています。顧客は常に変化しているため、トレンドを把握し、それに合わせた提案をすることが重要です。

また、新しい技術を導入することで、業務の効率化や品質向上が期待できます。新しいアイディアを生み出すことで、イノベーションが促進されます。企業がトレンドを取り入れることは、市場における競争力を向上させるためにも重要です。

企業研修でトレンドを取り入れるデメリット

企業研修でトレンドを取り入れるデメリットを3つ紹介します。

  • 従業員の過負担
  • トレンドの選択ミス
  • トレンドの持続性の不確実性

下記では、それぞれのデメリットについて解説します。

トレンドの持続性の不確実性

トレンドは一時的なものであり、その流行が終わると企業の研修内容も陳腐化してしまう可能性があります。最新のテクノロジーやビジネス手法は日々進化しており、数ヶ月後には新しいトレンドが出てくるかもしれません。トレンドの持続性も同時に検討しましょう。

また、企業はトレンドに追従する一方で、自社の特徴や強みを活かした研修内容を提供することも重要です。

従業員の過負担

現代のビジネス環境では、新しいトレンドに追いつくために従業員は追加の学習や訓練を受ける必要があります。トレンドの取り入れにより業務の変更や追加が生じることもあります。したがって、従業員の時間や労力の負担が増えるというデメリットもあります。

従業員が常に変化するビジネス環境に適応するために、トレンドを取り入れつつ、柔軟性と学習意欲を持つ必要がありますが、その一方で負担やストレスを軽減するためのサポートも必要です。

トレンドの選択ミス

トレンドは一時的なものであるため、研修の効果も一時的なものになる可能性があります。最新のトレンドに追従するための研修を行ったとしても、そのトレンドがすぐに過去のものになることもあります。その結果、研修の効果も長続きせず、従業員のスキルや知識が継続的に向上することが難しくなるかもしれません。

また、トレンドに追従することが目的になると、本来の研修の目的が曖昧になる可能性もあります。研修は従業員のスキルや知識を向上させることを目的としていますが、トレンドに追従することが主眼になると、その目的がぼやけてしまうかもしれません。

さらに、トレンドが企業の文化や価値観と合わない場合、従業員のモチベーションや意欲が低下する可能性もあります。企業は独自の文化や価値観を持っており、それに合わないトレンドを追いかけることは従業員にとってストレスや不満を生むかもしれません。その結果、従業員のモチベーションや意欲が低下します。

まとめ

本記事では、企業研修のトレンドやトレンドが生まれた背景、企業研修にトレンドを取り入れるメリットデメリットなどを解説しました。企業研修にトレンドを導入することの意義が理解できたかと思います。時代に取り残されないように、企業研修にトレンドを取り入れて、市場のニーズを満たしていきましょう。

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