『研修』と聞くと、座学で受ける研修を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
昨今、座学で知識やスキルを身に付ける研修に加えて、能動的に学ぶことのできる『楽しさを取り入れたユニークな社内研修』を実施している企業が増えています。
今回は、『ユニークな研修も実施してみたい』という方向けに『社員のモチベーションアップ向上も楽しい研修』をご紹介していきます。
社内研修のネタや内容を考える前に!社内研修の目的と設計方法について
先ず、楽しい社内研修の内容・ネタを考える前に、どのような目的で社内研修を実施するのかを社内で確認することが大切です。
社内研修を「楽しさ」や「めずらしさ」などで企画してしまうと、本来の研修目的を見失うことがあります。そのような場合には、研修目的をまずは見直して、企画設定の方法について学んでおく必要があります。
【社内研修Vol.2】社内研修の重要性・重要性とは?社内研修を行うべきタイミングと方法を解説!
また研修の効果を最大限に引き出して、社内の組織力向上を目指すためには「計画性」も必要でしょう。研修を計画的に実施するためにまずは以下の記事もチェックしてください。
【社内研修Vol.3】社員教育のプランニングと注意点を解説!
ユニークで楽しい社内研修の特徴
ここからはユニークな社内研修の特徴を2つご紹介します。
①研修内のワークにゲーム的な要素が含まれている
ゲーム的な要素が入っている研修は楽しいユニークな研修として人気です。
ボードゲームやオンラインゲームなど、様々な実施方法があるので、実施場所や参加人数に合わせて使い分けると良いでしょう。
②参加型の研修になっている
楽しい研修は『参加型』になっていることが多いです。
参加型の研修は、自分で考えて実践することが多いため、座学のみの講義と比べると退屈にならずに受講することができます。
ユニークな社内研修の効果とは
では、ユニークな社内研修を実施すると、どのような効果があるのでしょうか。
ここからはユニークで楽しい研修の効果を3つに分けてご紹介します。
①社員同士の交流が活発化する
明るい雰囲気で研修を実施すると、参加者一人一人の自己表現もしやすくなります。
その結果、他の参加者ともすぐに打ち解け合うことができ、研修後の社内交流も活発になります。
②学ぶことに対するポジティブな印象が芽生える
『楽しい』という共通体験を社員同士で共有することにより、会社や仲間に対するポジティブな印象が生まれます。
仲間や会社のことを好きになると仕事へのモチベーションが上がるので、離職率防止にもつながります。
③仕事に対する自発的な気づきや発見につながる
楽しさを取り入れた研修であれば、座学のみの研修よりも主体的に取り組めるので、自発的な気づきや発見が多くなります。
また、自発的な気づきや発見につながる研修を実施するためには『早く次の項目に進みたい』『研修で自分の実力を試してみたい』と思ってもらえるようなカリキュラムを用意することが大切なので、どのような内容であれば参加者が動きたくなるのかを考えるようにしましょう。
内容が楽しい研修の注意点
ユニークな社内研修を実施する際は、『楽しい』にフォーカスしすぎて、会社が設定した目標を達成できなかったということがないように気を付けましょう。
あくまでも、社員にスキルや知識を身につけてもらうことが大事なので、面白さのみを追究することがないように意識しましょう。
楽しい社内研修のネタ・内容
ここから、一般的な研修とは少し違うユニークな社内研修のネタをご紹介します。
アクティブ型研修
アクティブ型研修とは、会社の外に出て実際に体験しながら学ぶ研修のことです。
会社内やWEBで行う研修と異なり、普段と違う環境で研修を行うため、リフレッシュも兼ねた研修を実施することが可能です。
①ウォーキング研修
ウォーキング研修とは社員でウォーキングしながら行う研修のことです。身体を動かすことで会話も弾みやすくなりますし、仲間と一つの目標を達成することの喜びを得ることができます。
~実践例~
・グループワークを行い、社員でルートを決める |
・「チェックポイントを通過する」「◯◯の写真を撮る」などのルールを決める |
・「人事部の社員に遭遇するとポイントをGET」などのボーナスポイント制度を設ける |
②川下り研修
この研修は、仲間と力を合わせてパドルを漕がなければならないのでチームワークを高めることができます。また、大自然の中でのびのび体を動かせるので、堅苦しい研修のイメージを払拭したい方にもおすすめです。
③無人島研修
無人島研修では、自分たちで火起こしして調理したり、居住空間の資材集めを作ったりと、それぞれが役割を認識して行動しなければ生活していくことができないため、コミュニケーション力や発想力、忍耐力、自主性を育むことが期待できます。
参加者によっては新鮮味を感じる人もいますが、心身ともに消耗する可能性もあるので、運営側のサポートが大事です。
④ボルダリング研修
昨今、岩や人工の壁面などをよじ登るスポーツ・ボルダリングを研修に取り入れる企業が増えています。
ボルダリング研修では、安全のためにルールを守ることの大切さや、仲間と励まし合うコミュニケーション能力、達成感などを学ぶことができます。
また、ボルダリングはコース戦略を考える事も必要なので、自分の頭で戦略を練ることの大切さも実感できます。
⑤農業研修
農業研修には、予測不能な事態に対処する臨機応変な対応力や、計画を立てて実現する実行力、仲間と協力しながら物事を成し遂げるチームワーク力など、ビジネスにも通ずる様々な気づきを得られる要素があります。
また、自然の中で作業をすることで、心身ともにリラックスしながら楽しめる研修です。
⑥海外研修
社員のモチベーションを向上させることや、価値観を広げることを期待して実施されることが多い研修です。
実際に海外の企業を見学する場合は、高い技術力や海外のビジネスパーソンの働き方などを学んで自社の事業成長や職場改革に役立つ材料を持ち帰ることも期待できます。
また、慣れない海外滞在を通しての異文化体験や社員とのコミュニケーションも、学びの要素の一つと言えるでしょう。
ゲーム型研修
ゲーム型研修とは、ゲームを通して業務に活かせるスキルを身に付けることができる研修のことです。
課題解決力やチームワークを身に付けられる研修としても人気です。
⑦謎解き脱出ゲーム研修
物語の主人公となり、仲間と力を合わせながら謎を解いて、ある空間からの脱出を目指します。クリアするためにはチームメンバーとの協力が必要不可欠なので、お互いのことをよく理解し、問題をうまく割り振って解き進めることが大切です。
また、在宅ワークを導入している企業向けのオンラインでできる謎解きゲーム研修も増えています。
⑧ビジネスペーパータワー研修
ペーパータワーは、20〜30枚の紙を使って、高いタワーを作りあげるゲームです。
ビジネスペーパータワーでは、タワーの高さ1cmにつき10万円の売り上げに見立て、タワーの高さに応じてチップ(報酬)をゲットできます。チップ(報酬)を使うことでまた新たな紙を仕入れることができます。紙は1枚10万円で、メンバーに支払う給与や税金なども考慮して紙を購入しなければなりません。最終的に個人が得る給与の合計が最も多いチームの勝利となります。
この研修を通して、メンバー同士の意思疎通の大切さを学べるだけでなく、目先の利益だけに捉われずに先を見据えた最善策について考える力も身につきます。
⑨サバイバルゲーム研修
『サバイバルゲーム』を通して、世界最速のフレームワークともいわれる『OODA-LOOP』を学べる研修です。OODA-LOOPとは、米軍出身のジョン・ボイド氏が戦場で勝つために提案したフレームワークです。
OODA-LOOPでは意思決定プロセスを『見る(Observe)』『分かる(Orient)』『決める(Decide)』『動く(Act)』の4段階に分けて、それらを最速で回していく(LOOP)ことが勝利の方程式であると定義されています。
また、通常のサバイバルゲームとは違い、当たっても痛くないレザー銃を使うので、参加者の安全を考慮した研修も可能です。
⑩マナーファイト研修
マナーファイトは、ビジネスマナーの『間違い探しゲーム』です。各チームで誤ったビジネスマナーの動画を撮影し、他のチームに間違い探しをさせます。
相手の動画を見ることで、マナーに関する知識を得たり、自分の認識を正したりすることができます。また、自分の動画をチェックすることで自分の仕草や癖を確認して改善に活かすことができます。
演劇研修
演劇研修とは、演じることによって他者との関係構築スキルを身に付けることができる研修のことです。
⑪演劇研修
演劇研修は演劇の台本を社員に演じてもらう研修です。
演劇研修は台本の内容を話すだけではなく、演じる役の背景や人生を理解して自身の経験や考え方をすり合わせる必要があるので、自己理解のきっかけにもなりつつ他者理解力を身に付けることもできます。
⑫即興劇研修
即興劇研修では、『自己表現力』『観察力』『傾聴力』『コミュニケーション力』『想像力』を身に付けることが期待できます。
最初はなかなか打ち解けるのが難しい間柄だとしても、即興劇を行うことでお互いの動きを観察して理解することが必要になるので、自然と団結力が高まります。
まとめ
この記事では、楽しい研修アイデアを12選ご紹介しました。上記でご紹介した通り、精神力が求められたり、遊び心があったりなど、様々なタイプの研修があります。
先ずは会社の目的を達成する研修として会社が向かう方向性に合わせた研修内容を選びましょう。
研修はただ何かを学ぶだけでなく、楽しみながら学ぶことで、自発的な発見や気づきを生み出すことができますし、『楽しい』という感情から一緒に働く仲間や会社に対するポジティブな感情も持つことができるので、社員の満足度を高めるだけではなく、会社に対する印象も良くなる可能性があります。
是非、上記を参考に今後の社員研修に活かしてみてください!
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