【社員研修Vol.15】社内研修資料のわかりやすい作り方とは?4つのステップで解説します

社内研修を効果的にするには、資料の作成が欠かせません。しかし「社内研修の資料の作り方がわからない」「何に注意して作ればいいの?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、社内研修の資料の作り方を4つのステップでわかりやすく解説します。また、社内研修資料を作成するときのポイントについても記載しているので、ぜひ参考にしてください。

社内研修資料を作成する前に

社内研修の資料を作成する際、わかりやすく質の高い資料を作るためには下準備が必要です。下準備をするかしないかで、資料作成にかかる時間と労力が大幅に変わるといっても過言ではありません。ここでは、効率的に社内研修の資料を作成するために、前もって準備しておくべき点についてお伝えします。

社内研修の目的・テーマの候補

社内研修の目的やテーマに沿った資料を作成するには、社内研修の目的とテーマを明確にしていかなければなりません。目的やテーマが明確にできなければ、研修の意味はないのと同じです。社内研修の目的やテーマに沿った資料を作る際は、受講者のニーズを考えるのが重要です。

社内研修対象の部署にヒアリングして課題を聞き出したり、どのようなスキルが必要か検証したりして、社内研修の目的・テーマの候補を考えましょう。

社内研修の資料の意味を考える

社内研修の資料を作る意味とは一体何でしょうか。例えば、講義の補足として資料が必要だったり、研修の進行をしやすくしたりなどが考えられます。また、受講者の理解度を補助する役割としても資料は必要でしょう。

何のための資料かを理解し、誰のために準備するのかを考えれば、必然的に内容のある社内研修資料を作ることができます。

情報収集する

社内研修の資料を作る際は、必要な情報をできる限り収集しておきましょう。業務に関するデータはもちろん、効果に対する根拠や証拠も必要です。また、情報を収集する際、社外秘に指定されているデータなどを取り扱う場合は、細心の注意を払わなければなりません。

社内研修資料のなかに社外秘の資料を使用する場合は、受講者全員が資料の取り扱いに気をつけるよう必ずアナウンスが必要です。

社内研修資料を4ステップで作成

社内研修資料を作成するには、どのような手順で取りかかればいいのでしょうか。ここからは、前述した下準備をもとに社内研修資料の作り方を4つのステップで解説します。

①目的・テーマの決定

社内研修の資料を作る準備段階で候補にあげた、目的・テーマを決定しましょう。目的・テーマが決まれば、社内研修に一貫性を持たせられます。目的・テーマが複数ある場合は、資料もそれらに合わせて作成する必要があります。数が多すぎると、1つの内容が薄くなってしまう可能性があるので注意しなければなりません。

社内研修の目的・テーマをはっきりさせて、よりよい研修を実施するためにも、1回の研修に多くの目的・テーマを詰め込まない方がいいでしょう。

②大まかな構成を決める

社内研修の目的・テーマが決定すれば、資料に載せる情報を整理して大まかな構成を考えます。いきなり細かな部分まで決めてしまうと、情報の過不足が発生したり、資料作成に時間が掛かってしまったりしてしまいます。必要な事項を優先して、問題解決へとつながる構成案を作りましょう。

③情報をもとに詳細を埋める

構成案が完成したら、資料作成の準備段階で集めた情報をもとに、細かな部分を埋めていきます。詳細を作り上げていくうちに、追加で情報が必要になる場合もあります。そういった場合は、その都度情報を集めて資料に落としこんでいきましょう。

社内研修資料は、客観的に内容をチェックしてもらうために、作成段階で担当外の方に意見を求めるのをおすすめします。自分では気づかない、受講者が求める情報を得られるかもしれません。

④デザインを整える

最後に、デザインを整えて社内研修資料を完成させます。デザインを整えるための要素には、文字の太さやフォント、画像の添付などさまざまな種類があります。適切な場所に適切なデザインを入れて、受講者の理解度が高まる資料になるように意識しましょう。

受講者から見て分かりやすい内容や見た目になっているか、必要な情報は記載されているかなど、資料作成におけるチェックリストを作成しておけば今後も活用できるでしょう。

社内研修資料を作成するときのポイント

社内研修資料を作り上げる段階で、チェックしておきたいいくつかのポイントがあります。これらのポイントを押さえて資料を作成していけば、最終的に受講者にとってわかりやすく、研修後も活用できる資料が出来上がります。ここでは、社内研修資料を作成するときのチェックすべきポイントをお伝えします。

目次を設ける

社内研修資料の冒頭には目次を付けましょう。なぜなら、社内研修の全体像が把握でき「必要な情報をすぐに見つけられるから」です。目次に情報を詰め込みすぎると、情報を読み取りにくくなるので注意しなければなりません。何について記載されているページなのかが一目で分かるくらい、端的に設定するようにしましょう。

サイズやフォントを統一する

社内研修資料のテキストサイズやフォントは統一させましょう。タイトルや見出しは、目立つように文字を大きくするなどの工夫が必要です。研修資料は、受講者にとって読みやすく理解しやすいものでなくてはなりません。本文の文字サイズやフォントが統一されていないと、読みづらい文章になったり、どの部分が重要なのかわからなくなったりします。

簡潔なメッセージにする

社内研修資料がスライド形式の場合、1つのスライドにメッセージを詰め込み過ぎないように注意しましょう。基本的には、1つのスライドに1つのメッセージを入れる構成にすれば、見た目もすっきりしてインパクトがあり、受講者の印象に残ります。

また、文字だけではなく、画像やグラフなどを入れて解説する工夫をすれば、受講者の理解度は高まるでしょう。

スライドに余白を設ける

スライドの場合は、余白を設けるだけで確実に見やすい資料になります。文字や図形は大きい方が見やすくなりますが、大きすぎると圧迫感を感じてしまいます。余白を意図的に設けて整然としている状態にすれば、文字サイズが小さくてもすっきりして読みやすく記憶に残りやすくなるでしょう。

見やすい資料とは、適度な大きさの文字や図形がバランスよく並んでいて、余白が保たれている状態です。

図や表を使用する

図や表などは、社内研修資料によく使われています。図にするとすっきりまとめられたり、表やグラフにするとデータが把握しやすくなったりします。長い複雑な内容の文章をわかりやすくまとめるには、図や表を使用して「見る資料」にすると効果的でしょう。

また、複雑な表の場合は罫線の太さを工夫したり色付けしたりすると視覚的にも印象が残り理解度が高まる効果があります。図や表は、入れすぎると逆にわかりづらくなる可能性もあるので注意しなければなりません。

表現に気をつける

社内研修資料では、推測などの確実ではない表現は使わないようにしましょう。確実性がないものは、研修の資料として不適切であり無責任です。また、わかりにくい表現は受講者の学習を妨げてしまいます。主張する表現を使う場合は、主張を裏付ける証拠やデータを用意しましょう。

受講者にとって読みやすい文章になっているか、回りくどい表現はしていないかなどの最終チェックは必須です。

資料の配色について

社内研修資料の文字や表を含む全体のデザインを見たときに、色を使いすぎているとかえって見づらくなってしまいます。基本的には、使用する色を3つ以内にするのが望ましいでしょう。メインカラーを先に決めて、アクセントに違う色を使うと整ったデザインになります。

色を使う目的は、重要な部分を強調したり資料を目立たせたりするためです。そのため、色を使いすぎるとこれらの目的を果たせなくなります。

社内研修に資料を用いる意味

社内研修に資料を用いるのには、どのような理由があるのでしょうか。単に研修内容の補足や参考資料としての役割だけではありません。

  • 研修の補足になる
  • 受講者が飽きない
  • 台本の代わりになる
  • 次回の研修にも利用できる
  • 研修を振り返るときに使える
  • 業務に役立つ
  • 口頭だけでは伝わりにくい内容も伝わる

このように、受講者にとってさまざまな意味があります。また、資料を作成する側にも、ロジカルシンキングやデザイン能力、文章力などあらゆる能力が培われるトレーニングになります。社内研修資料は受講者だけではなく、作成者の成長にもつながるといえるでしょう。

引用:孫正義社長が「一発OK」を連発した社内プレゼン、2つのポイント!【書籍オンライン編集部セレクション】

社内研修資料を外注するポイント

本記事ではこれまで、社内研修の資料の作成方法について解説しました。しかし、人材不足などの理由で、どうしても社内研修資料の作成が難しい場合もあるかもしれません。そうした問題を解決するのが、資料作成代行会社への外注です。ここからは、研修資料作成代行について解説するとともに、相場や外注するメリットについてもお伝えします。

研修資料作成代行とは

研修資料作成代行とは、自社で研修資料を作成するのではなく、企業の研修目的などを伝えて代わりに資料を作成するサービスをいいます。代行会社によっては、あらゆる媒体の資料を作ってくれるところもあります。資料作成を担当するのは、資料作成に関する知識や経験を豊富に持ったスタッフです。

したがって、クオリティの高い社内研修資料が期待できるでしょう。研修資料の作成代行を依頼するのは、以下のような方におすすめです。

  • 資料作成の時間がない
  • 資料作成に不安を感じる
  • クオリティの高い資料を手に入れたい

また、資料作成代行サービスを選ぶ際は、納期や価格、対応している資料形式などの点に気をつけて依頼するようにしましょう。

研修資料作成代行の相場

研修資料作成代行の費用相場は以下のとおりです。

依頼内容(研修用のスライド作成)金額
0から作ってもらう場合1ページあたり3万〜5万円
あらかじめ構成やテーマが決まっている場合1ページあたり2,800円〜1万円

なお、あらかじめ構成やテーマが決まっている場合、同じ代行サービスでも構成がどれだけ決まっているかで料金は変動します。また、オプションとして以下のような発注も可能です。

  • データ分析
  • グラフ作成
  • イラスト作成
  • 写真撮影・加工
  • 資料作成に関するコンサルティング

クオリティの高い社内研修資料にするために、代行会社との打ち合わせは怠らず、作成途中の資料の中身を都度確認するようにしましょう。

研修資料作成代行のメリット

研修資料作成代行サービスを利用するメリットは、以下の通りです。

  • クオリティの高い資料を入手できる
  • 社内研修がより効果的になる
  • 資料作成にかかる時間を有効活用できる

研修資料の作成を代行すれば、クオリティの高い資料が手に入るほか、時間の節約になります。社内に研修資料を作成する人材がいない場合は、費用をかけて外注し、その時間は他の業務に有効活用しましょう。

研修資料作成代行のデメリット

資料作成代行サービスを利用するデメリットは、以下の通りです。

  • 費用がかかる
  • 研修の実施を代行してくれるわけではない
  • 満足できる社内研修資料にならない可能性もある

資料作成代行サービスはあくまでも、資料作成を目的としています。そのため、社内研修自体を代行してくれるわけではありません。費用をかけた割には、社内研修資料に満足できないなどのケースもあるでしょう。

「複数社に見積もりとデザインのサンプルを出してもらい検討する。」「資料に記載する情報や資料の参考イメージを社内でも提供する。」などで、上記のデメリットを軽減する策を考えてみましょう。

まとめ

この記事では、社内研修の資料の作り方がわからなかったり、何に注意して作ればいいのか悩んだりしている方のために、社内研修資料の作り方をわかりやすく解説しました。社内研修資料のクオリティを高めるには、資料を作成するときに気をつけるべきポイントがあります。

効果が実感できる社内研修を実施するためには、質の高い研修資料の作成は欠かせません。もし、社内研修資料の作成が難しいと感じたら、研修資料作成代行サービスの利用をおすすめします。

なお、キューズフルの「研修・助成金サポート」では、パッケージ化された研修資料の参考イメージや講師プロフィールを提供した上で、貴社に最適な研修プランを選択していただくことが可能です。御見積やご相談は無料で対応いたしますので、研修資料や講師プロフィールについて、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

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